巴里の寒さに少しずつ慣れてきた。
しかし、連日歩きまくり脹脛がパンパン…雪を想定してマウンテンブーツしか持ってきていない為足を引きずる様にしていても歩くのが大変な状態だが、夜明け前に行きたい所が有った。
何故、冬の巴里を選んだのか。
それは夏には無い、キーンと冷えた景色を見れるから。
建物はより高く輪郭は鋭くクリアに感じられ、カフェの温かい空間とカフェオレにチジコマッタ気持ちを解される瞬間。
曇りばかりな悠つな空に、真っ赤な夕焼けが切り開いた時の太陽の暖かさ。
そんな事を、体というか皮膚感でずっしりと感じたかった。
約三年間の社会勉強?を終えた自分へのご褒美と此れからの指針たてる為に冬の巴里を選んだ。
朝、真っ暗なうちにポンヌフへ行きセーヌの辺へ降り朝日を待つ。
多分気温はマイナス。
そうマイナスに成れば成る程、待ち望んでいるものが現れる。
朝日が登ると外気と河の温度差によって川面に湯気立つ霧を朝日が照らされ、停泊している船や教会が神秘的に映る。
それを待つ事、4時間。
何時までも朝日が登らない…⁇
場手、今日は曇りなのか。
もう待てない。
寒さに負け仕方なく、冷え切った身体を温めるべくオデオン付近のカフェへ逃げ込む。
クロックマダムとカフェクレームを頼み、空を見上げ曇った空を眺めながら紫煙を燻らせ、矢張り巴里は一筋縄ではいかないなぁと呟いた。
一旦アパートへ帰り、厳重に着込んだ服を脱ぎ捨てBHVへ。
ミーハーですが、ハンズみたいな此処が好き。
地下一階にあるクラフトコーナーが堪らない訳なんです。
日本では無い、釘や道具、看板や電飾、見るだけでも楽しい。
此処でカフェで使えそうなモノを物色し、二階の文具コーナーで愛用のモレスキンの来年用を仕入れ、四階でキッチンツールを何点か買い漁り満足してアパートへ戻る。
が、仕入れに火がつき帰り道ガーゴイルを二体購入。
後先考えず買った事が、後で大変な目に遭うとも知らずにアパートで並べたりしてご満悦なわたくしでした。
アパート裏のケバブ屋でチキンサンドとポテトを買い、酒屋でビールの中で1番好きなレフを買い今日買ったモノを眺めながらランチとしました。
アァ物欲って怖いねと独りゴチた昼。